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友情、絆、帝国
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友情、絆、帝国

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目次

プロローグ
#

シーン1-1
シーン1-2
ゆか 「……やっぱり来るんじゃなかった。肝試しなんて、誰のアイデアだったのよ……」
シーン1-3
ゆか 「……えっ? い、今の音……?」
ゆか 「だ、誰……?」
シーン1-4
ゆか 「こ…来ないで!」
シーン1-5
ゆか 「いや……いやあああああああああ!!」
シーン1-6
シーン1-7
警察官 「……ん? あれは……人か!? おい、君! 大丈夫か!? おいっ!」
シーン1-8
警察官 「これはまずいぞ! 早く、病院へ!」
シーン1-9

病院
#

シーン2-1
シーン2-2
ゆか 「…」
シーン2-3
まや 「ゆかちゃん……こんなことをするなんて、許さない。」
シーン2-4
まや 「ゆかちゃん、約束する。犯人を必ず見つけて、後悔させてやるから。」
シーン2-5
まや 「もしもし、先輩?今どこにいるの?あ、大学はまだダメだよね。じゃあ、先輩の家に行っていい?話があるの。……うん、ありがとう。すぐ行くから、待ってて。」

会話
#

シーン3-1
シーン3-2
武志 「猪さんの様子はどうだ?」
まや 「命に別状はないって。でも、ひどい疲労でまだ意識が戻らないの。」
武志 「そうか……何か気づいたことは?」
まや 「ある。あの駅前の廃商店街、知ってる?」
シーン3-3
武志 「名前だけは。」
まや 「数日前、ゆかちゃんはそこで肝試しをしてたの。けど、倒れて見つかったのは翌朝……。」
武志 「……ただの偶然じゃなさそうだな。」
まや 「そう。しかも、同じようなことが何度も起きてるの。夜に行った学生が、みんな昏睡状態で発見されてる。」
シーン3-4
武志 「連続事件か。」
相棒 「たけし、これはただのじけんじゃない。とずろんていこくのにおいがする」
武志 「……帝国の仕業か。」
まや 「えっ、どういうこと?」
相棒 「やつらのなかには、ちょくせつてをくださず、かげでうごくものもいる。」
武志 「つまり、ここで何かを試している可能性があるってことか。」
シーン3-5
まや 「だったら、行って確かめるしかない!」
武志 「いや、まや。君は残ってくれ。」
まや 「なに言ってるの!? ゆかちゃんがあんな目にあったのに!」
シーン3-6
武志 「わかってる。けど、君を危険に巻き込みたくない。」
まや 「私の身は自分で守れる!」
武志 「まや、相手は人間じゃないんだ。空手の腕だけじゃ――」
まや 「そんなこと言われなくてもわかってる! でも、だからこそ行くの!」
武志 「まや、現実的に考えてくれ。君に何ができる?」
まや 「……っ!」
シーン3-7
まや 「またそれ!? 『何ができる』って……そうやっていつも決めつけるんだね!」
武志 「え?違う。そんなつもりじゃ――」
シーン3-8
まや 「もういい! 先輩の“合理的”な世界じゃ、私はただの足手まといなんでしょ!?」
シーン3-9
武志 「まや、待て!」
シーン3-10
まや 「放っといてよ!!」
シーン3-11
バタンッ!
武志 「……行っちゃったか。やれやれ、まったく。」
相棒 「こまってるようだね、たけし。」
武志 「“何ができる”って言葉は、まやの前で絶対に言っちゃいけないんだ。今みたいに怒るからな。」
相棒 「どうして?ごうりてきなりゆうがない。」
武志 「過去に、何かあった。……人間の気持ちは、理屈じゃ割り切れない。」
相棒 「ふくざつなんだね。」
シーン3-12
武志 「ああ。でも、今はやるべきことがある。」
相棒 「なにをするの?」
武志 「この事件を調べる。――手がかりを探すなら、あの商店街しかない。」
相棒 「いいあんだ。いついく?」
武志 「今夜だ。これ以上、被害者を増やすわけにはいかない。」

結論
#

シーン4-1
まや 「あのバカ先輩…!本当に何も分かってない!自分の命を心配してないとでも思ってるの!?」
シーン4-2
まや 「『何ができる』って…ただ見てるだけの悔しさが、わからないの…!」
まや 「――あの時からずっと」
シーン4-3
まや 「先輩のお父さんが亡くなった時…私は何もできなかった。苦しむ先輩を前に、言葉も届かなくて。」
まや 「何もできない自分が、ただ…嫌だった。」
まや 「だからもう、見てるだけなんて絶対にしない!」
シーン4-4
まや 「……よし、決めた。先輩が連れて行ってくれないなら――一人で行く!」
まや 「無茶はしない。手がかりを探すだけ。何かあったらすぐ逃げる。」
まや 「今夜…行ってみよう。」

広樹と源一郎
#

シーン5-1
シーン5-2
(コンコン)
源一郎 「お入りください。」
シーン5-3
広樹 「失礼します。政府技術監察局の安齋広樹です。少々、極秘の確認事項がありまして。」
シーン5-4
源一郎 「どうぞ。狭いところですが、構いませんか。」
広樹 「問題ありません。――二週間前の件です。行方不明になったアーティファクトについて。」
シーン5-5
源一郎 「……それを知っているとは、政府関係の方ですね。」
広樹 「そう考えてもらって構いません。」
シーン5-6
源一郎 「ふむ。当時、私たちは戦国期の遺物を分析していました。だが数日後、忽然と消えた。」
広樹 「最後に扱っていたのは山瀬武志。彼と話したい。今どこに?」
源一郎 「休暇中です。施設の被害もあり、研究は一時中断中ですよ。」
シーン5-7
源一郎 「……まさか、彼を疑っているわけでは?」
広樹 「いいえ。ただ、確認したいことがあるだけです。」
源一郎 「そうですか。ならば、来週にでも。復旧次第、彼は戻ります。」
広樹 「助かります。それと――この件は内密に。」
源一郎 「口の堅い方だ。…だが、あなたも何かを探っているようだね。」
シーン5-8
広樹 「ええ。あなたも、でしょう?」
広樹 「では、失礼します。」
シーン5-9
源一郎 「……山瀬君。君はいったい何に巻き込まれたんだ…」

帝国
#

シーン6-1
シーン6-2
シーン6-3
??? 「……ベルナール。」
シーン6-4
ボウゥン…!
ベルナール 「お呼びでしょうか、閣下。」
シーン6-5
??? 「状況を報告せよ。」
ベルナール 「計画は順調に進行しております、閣下。多数のサンプルを確保しましたが――いずれも理想には届かず。どこか、決定的な“欠片”が欠けております。」
??? 「そうか。背教者の動きは?」
シーン6-6
ベルナール 「今のところ目立った兆候はございません。しかし、仮に現れたとしても……イレイルは優秀な戦士。恐れる必要はございません。たとえ敗れようとも――それすら我々の糧となるでしょう。」
シーン6-7
??? 「……ふふ、さすがだ。お前の計画はいつも美しい。」
ベルナール 「恐れ入ります、閣下。必ずやご期待に応えてみせましょう。」
??? 「よい。行け、ベルナール。次の段階へ。」
シーン6-8
ベルナール 「ハッ。――帝国に栄光を!」
シーン6-9
ヒュウゥン…!
シーン6-10
??? 「……さあ、どうする、背教者。姿を見せるか、それとも――闇に埋もれるか。」

モールでの出会い
#

シーン7-1
シーン7-2
まや 「よし。」
シーン7-3
まや 「やっと着いた。裏口を探すのは大変だった。」
まや 「中に入ることに集中しよう」
シーン7-4
まや 「うーん、ちょっと怖い。同級生がここに来ようとした理由がわからない…」
シーン7-5
まや 「おかしい。30分も経っているのに、堂々巡りをしているような気がする。何もかもが同じに見える…え?」
まや 「何これ?蜘蛛の巣みたい…しかも、液体!?気持ち悪い!触れないほうがいい。」
シーン7-6
まや 「……風?いや、違う。何か…近づいてる?」
まや 「え?足音!?靴か?いや…なんというか…金属みたい。」
シーン7-7
まや 「人の足音とは全然違う…しかもこっちに来る!隠れないと!」
シーン7-8
ガン…ッ ガン…ッ ガン…ッ
シーン7-9
まや 「な…何を!化け物?ピカちゃんが言ってた通り!事件の原因はトズロン帝国!先輩に言わなきゃ!」
シーン7-10
??? 「無駄だ、嬢ちゃん。この場所に足を踏み入れた瞬間からお前の動きはすべてわかっていた。」
まや 「あ!」

化物
#

シーン8-1
まや 「近づかないで!」
シーン8-2
??? 「その構え…悪くない。だが震えているぞ、嬢ちゃん。」
まや 「事件の張本人…あんたなんでしょう?」
??? 「さあな。お前に説明する義理はない。」
シーン8-3
??? 「だが一つだけ教えてやろう。私はイレイル。“幻葬の王”と呼ばれている。」
まや 「幻葬の王…?」
イレイル 「この“幻想の迷宮”は私の領域だ。お前はもう道を失っている。逃げ道など、最初からない。」
まや 「やってみないと…わからない!」
シーン8-4
イレイル 「いや、わかるとも。皆、同じことを言って倒れた。――あのピンク髪の少女もな。」
まや 「!」
イレイル 「どうした?その反応…知り合いか?」
シーン8-5
まや 「…ゆかちゃんを…よくも!!」
ダダダダッ!
イレイル 「その炎…実にいい。だが――」
シーン8-6
まや 「うおおおおお!!」
バッ!
シーン8-7
イレイル 「遅い。」
スッ…ザッ!
シーン8-8
まや 「な…!?」
シーン8-9
イレイル 「ほらよ!」
ブンッ!ドゴッ!
シーン8-10
まや 「うあああっ!!」
ドゴッ!——ドサッ!ガラガラ…
シーン8-11
まや 「いた…っ、何が…」
シーン8-12
まや 「あ…!」
シーン8-13
イレイル 「遊びは終わりだ、嬢ちゃん。私には次の仕事がある。」
ヌチュ…ビュッ!
まや 「や…やだ…いやああああああ!!」

到着
#

シーン9-1
武志 「……ここで間違いない。」
相棒 「たけしのよそうどおり。このいったい、くうかんがふつうじゃない。」
武志 「どういうことだ?」
相棒 「いりぐちをすぎたあたりから、くうかんの ゆがみが ひろがっている。だれか が いとてきに つくったものだよ。」
武志 「トズロン帝国の仕業か。」
相棒 「そのかくりつはたかいね。」
シーン9-2
武志 「じゃあ、中に入って――」
まや 「――いゃああああああああっ!!」
武志 「まや!? 今の声……!」
相棒 「どうしてかのじょがここに?」
武志 「ああもう…!まやがこういう時ひとりで突っ走るって、気づくべきだった…!」
シーン9-3
相棒 「たけし、どうする?」
武志 「決まってる!助けに行く。やろうよ、相棒。」
相棒 「よろこんで。」
ジジジジ…ッ!
シーン9-4
バシュゥゥンッ!
シーン9-5
相棒 「じゅんびかんりょう。きーわーどを。」
武志 「エクス……チェンジ!」
シーン9-6
ゴォォォォ……ッ!
シーン9-7
バァァァァンッ!!
シーン9-8
ヴォウ…ッ!
シーン9-9
武志 「待ってろ、まや。今行く!」

救い
#

シーン10-1
まや 「なにこれ…!?体じゅうを…這い回って…っ!」
シーン10-2
イレイル 「ふふ…すばらしい。嬢ちゃん、生命力に満ちている。立派なサンプルになるよ。ベルナール様もお喜びだ」
シーン10-3
まや 「っ…力が…入らない…動け…ない…」
イレイル 「心配いらない。すぐに“処理”は終わる。」
シーン10-4
まや 「…………ごめん…先輩…こんなところ来るんじゃ…なかった…何も…できないまま…バカみたい…私…もう……」
シーン10-5
武志 「――まやから離れろ!!」
ビュオォンッ!
シーン10-6
ズバッ…パチンッ!
シーン10-7
まや 「せ、先輩…?」
シーン10-8
イレイル 「なっ…糸が切れた!? 誰だ……そこにいるのは誰だ!!姿を見せろ!!」
シーン10-9
武志 「はいはい、落ち着いて。ここだよ。」
シーン10-10
イレイル 「貴様…っ! その装束…まさか――背教者!! ばかな…お前たちはすべて死んだはずだ!!」
シーン10-11
武志 「残念、新品が一人残っててね。…まや、大丈夫か?」
シーン10-12
まや 「せんぱい……よかった……ほんとに……よか……っ……」
シーン10-13
まや 「……」
シーン10-14
武志 「まや!」
相棒 「あんしんして、たけし。かのじょは きをうしなった だけ。」
シーン10-15
武志 「よかった…それなら、先にお前の相手をしよう。」
武志 「事件を起こしたのはお前だったか?」
イレイル 「何も起こしていない、背教者。この子たちは“生命力”をこのイレイルに捧げただけだ。私はただ、それを受け取ったまで。」
シーン10-16
キンッ…!
武志 「信じられるわけがない。トズロン帝国の仲間なんだろう?」
シーン10-17
イレイル 「そんなことはどうでもいい! 重要なのは――お前はここで終わるということだ、背教者! お前を殺し、この娘を連れ去り、我が使命を果たす!」
相棒 「きをつけて、たけし!あいつがくる!」
武志 「わかった!」

決闘
#

シーン11-1
イレイル 「ぐおおおおっ!!」
ザシュッ!
シーン11-2
武志 「ぐっ……!」
シーン11-3
武志 「この……えいっ!!」
シーン11-4
シュッ!
シーン11-5
ガキィン!!
相棒 「……きかなかった。」
武志 「分かってる!でも――まだまだだ!」
シーン11-6
ガキッ!
ギィン!
ザンッ!
キンッ!
シーン11-7
ザッ
武志 「くっ……この剣じゃ、あの装甲を抜けない……。どうすれば……」
相棒 「……たけし。つるぎの ふりかたが まずい。」
武志 「いきなり核心突くな! お前、少しは気を使え!」
相棒 「まえにも いったよ。えくすちぇんじ は ちから と はやさ を あたえる。でも、けんじゅつ までは くれない。」
武志 「わかってるさ……! 私は研究者だ、剣士じゃない!私は研究室向きの人間だ。戦場向けじゃない!」
シーン11-8
イレイル 「ククク……。それで背教者か? 勇敢な戦士かと思えば……その剣、まるで子供の玩具だな。」
シーン11-9
武志 「まずいな……あいつだけじゃない。まやにも被害が及ばないようにしないと。」
相棒 「……でぐちにむけ、たけし。ひとつだけ、ほうほうがあるかもしれない。」
武志 「……方法がある?だったら今すぐ言え! なんで今じゃダメなんだ!」
シーン11-10
相棒 「ここでやりたければ、どうぞ。たてものがくずれて、いっしょにうもれるけど。」
武志 「……えっ!?」
武志 「ちょ、待て待て待て……!だめだ、それは論外だ!まやを回収して、陽動しながら離脱する。今はそれしかない!」
シーン11-11
イレイル 「……何をほざいている?」
イレイル 「まあ、いい。ここですべて終わりだ。」
ジジジジ……バリッ、バチッ!
相棒 「きをつけろ、たけし!」
シーン11-12
武志 「……ぐっ。こうなったら――一か八か!ブレード…カッター!」
シーン11-13
キィィン―――ッ!!
シーン11-14
バキィッ!!
シーン11-15
イレイル 「なっ――!」
ドォン!!
イレイル 「ぐあぁっ!!」
シーン11-16
武志 「今だ!まやを連れて逃げる!」
シーン11-17
イレイル 「愚かだな……」
イレイル 「この幻想の迷宮から、逃げられると思うな」
シーン11-18
イレイル 「はあああ!」

脱出
#

シーン12-1
武志 「くっ……出口はどこだ?どこへ走っても、同じ場所に戻ってる気がする……まやを抱えたまま、いつまでも走れるわけじゃない。」
相棒 「まぼろしのようだね。」
武志 「まぼろし……?」
相棒 「そう。あのばけものがつくりだした、げんそうのめいろのなかに、とじこめられているんだ。」
武志 「最悪だな……じゃあ、どうやって抜け出す?」
相棒 「わたしたちのきずなが、もうじゅうぶんにつよくなった。」『せかんどさいと』を、つかえるよ。」
武志 「セカンド……サイト?それは、何なんだ?」
相棒 「はいきょうしゃが、たんなるみかけをこえて、げんそうやわなを、みやぶるためのちからだよ。」
武志 「……今は緊急事態だ。文句はあとにする。どうやって使う?」
相棒 「ひとつのほうこうに、いしきをしゅうちゅうさせて。」その『むこうがわ』を、みようとするんだ。みかけのむこう……ほんとうのすがたを。」
シーン12-2
武志 「正直、よく分からない…… でも、やるしかないな。……行くぞ。」
シーン12-3
キィン…!
シーン12-4
武志 「……っ!」
シーン12-5
ピキ……ッ
シーン12-6
ガシャンッ!!
シーン12-7
武志 「うわっ……!すごい……本当に、割れた……!この景色……これが、現実か!」
相棒 「そうだよ。いま、みえているものが、ほんとうだ。」
相棒 「さあ、いこう。はやく。」
シーン12-8
武志 「ああ……!ようやく外に出られた……次は、どうする?」
相棒 「まずは、まやがあんしんできるばしょを、さがそう。」

結末
#

シーン13-1
まや 「…」
シーン13-2
武志 「……ここなら、大丈夫だろう。」
シーン13-3
シュン……
シーン13-4
武志 「さて……一体、どういうことなんだ……?」
相棒 「まあ、やるべきことは一つだ。はいきょうしゃの ひさく『ぶれーどちゃーじ』を つかって、てきをうつ。そのいりょくは、いちしろをも くだく ほどだ。」
シーン13-5
武志 「待て、待て!そんな破壊力、私には扱えない!」
相棒 「しんぱいするな、たけし。しゅつりょくを てきどに ちょうせつすれば、もんだいない。」
武志 「……ますます不安になってきたんだが。」
シーン13-6
相棒 「だがな。それを つかうか、てきに くっするか――にしゃたくいつだ。けんぎの みじゅくさだけで、あれに たちむかうのは むりだよ。」
武志 「……またそれか。“剣技の未熟さ”って……言い方がやけに優雅だな。もっと直接的に言えば、要するに――下手糞、ということだろう?」
シーン13-7
イレイル 「私の幻想の迷宮を、どうやって突破したかは知らんが……ここで終わりだ。お前の命を奪う、背教者め!」
シーン13-8
武志 「…」
シーン13-9
まや 「…」
シーン13-10
武志 「……ちっ。選択の余地は、ないか……」
武志 「……使うしかない。」
シーン13-11
武志 「……どうする?」
相棒 「けんを たかく かかげ、そして『ぶれーどちゃーじ!』と さけべ。あとは まかせて。」
武志 「……わかった。」
武志 「ブレード……チャージ!!」
シーン13-12
ヴゥゥゥン……
相棒 「しゅつりょくちょうせいちゅう…… ちゃーじ30%……」
シーン13-13
イレイル 「な、何だ……!? この、異様な光は……!」
シーン13-14
相棒 「ちゃーじ50%……」
ゴオオオオォォン……!
相棒 「ちゃーじ80%……」
武志 「うおおおおおお!」
シーン13-15
相棒 「ちゃーじかんりょう!いまよ、たけし!」
武志 「――行くぞ!!」
シーン13-16
武志 「ティアァァァァァ!」
ズバァァァン!!
シーン13-17
ヒュオオオオオッ!!
シーン13-18
イレイル 「……っ!?ま、待て……!?」
シーン13-19
イレイル 「馬鹿な……うぁああああああああ!!」
バァァァァン!!
シーン13-20
ドォォォォン……
シーン13-21
武志 「……信じられない。本当にやったのか……」
相棒 「それが『ぶれーどちゃーじ』のちからだ。だが、たけし……おまえのうでじゃない。」
シーン13-22
武志 「おい、またそれか?少しくらい褒めてくれてもいいだろ!」
相棒 「ほめるところはない。うまくいかなかった点はいくつもあるが、いま言うことじゃない。」
武志 「……確かにな。あんな光、誰かに見られてないとは限らない。わかった、急ごう。」

帰り道
#

シーン14-1
まや 「……う……うう……」
シーン14-2
まや 「先輩……?」
シーン14-3
武志 「まや……目が覚めたか。気分はどうだ?」
シーン14-4
まや 「うぐ……あんまり……良くない……」
武志 「歩けそうか? 人に見つかる前に、ここを離れよう」
まや 「……うん。なんとか……大丈夫……」
シーン14-5
武志 「ここまで来たら、少し休もう。」
まや 「大丈夫よ、先輩。もうだいぶ楽になったわ」
相棒 「たしかに、まやはかいふくがはやいな」
まや 「よくわからないけど……たぶん、先輩が助けてくれたから……」
シーン14-6
武志 「……まや。どうして、そんな顔をしている?」
まや 「自分に嘘をつくのは嫌いだから……はっきり言うわ……」
シーン14-7
まや 「ごめんなさい、先輩! ひどいことを言ったり……バカって呼んだり……それなのに、無茶をして、自分から危ない目に飛び込んで……それでも、先輩は助けてくれた……! お願い……許してください……!」
武志 「まや……顔を上げてくれ。」
まや 「……え?」
シーン14-8
武志 「確かに、まやは無茶をした。危ないこともあった……でも、それは私の責任でもある。まやの気持ちを、ちゃんと考えていなかった。だから……私も謝りたい。」
まや 「……先輩……」
シーン14-9
武志 「ただ、一つだけ約束してくれ。もう二度と、一人で突っ走らないこと。」
まや 「……はい!」
シーン14-10
まや 「それに、先輩……助けに来てくれた時、とても……かっこよかったわ…」
武志 「……今、何か言ったか?」
まや 「い、いえ! 何でもない!」
シーン14-11
武志 「じゃあ、まやの家まで送ろう。そうしないと、ご両親に心配される。」
シーン14-12
まや 「う……それは確かに……。今夜はたまたま外出してたからよかったけど……そうじゃなかったら、もっと怒られてたかも……」

秘密
#

シーン15-1
シーン15-2
指揮官 「各班、展開!周辺を完全封鎖しろ!敵性存在の可能性あり、制限時間は5分!急げ!」
シーン15-3
大樹 「……」
シーン15-4
男 「安齋部長到着!」
大樹 「報告しろ」
男 「戦闘痕を確認。失踪した学生のものと思われる衣類の一部を発見しました。また、蜘蛛の巣状の構造物および不明な液状物質がありましたが、 我々が接近した直後に消失しています」
シーン15-5
大樹 「……なるほど。調査を継続しろ。些細な違和感も見逃すな」
シーン15-6
男 「はっ!」
シーン15-7
大樹 「井上、私だ」
シーン15-8
湖乃美 「部長。すでに概要は把握しています」
大樹 「調査結果は?」
湖乃美 「学生の失踪は、この一帯に集中しています。大学での事件以降、発生頻度が明らかに上昇しています」
大樹 「……やはりな。それで、今夜は“彼”もこの周辺にいたか?」
シーン15-9
湖乃美 「山瀬武志さんですね。防犯カメラの解析結果では、一時間前に駅近くの商店街方面へ移動しています」
大樹 「ほう」
湖乃美 「興味深いのは、防犯カメラの記録によると、約30分前に同じ方向へ向かっていた別の人物が確認されています。昼川教授の娘、まやさんです。」
大樹 「予想通りだな」
シーン15-10
大樹 「井上。この二人を監視対象に指定する。直接接触は避けろ。慎重に、だ」
湖乃美 「了解しました。必要であれば、私自身が現場に出ます」
大樹 「頼む。それと――報道関係者だ」
湖乃美 「問題ありません。すでに別件事故として偽情報を流しています」
大樹 「結構。引き続き、状況を逐次報告しろ」
湖乃美 「はい、部長」
ピッ
シーン15-11
大樹 「山瀬武志……たとえお前が何を隠していようと―― 真実はいずれ、必ず表に出る」

発見
#

シーン16-1
シーン16-2
ベルナール 「……」
ベルナール 「おお、イレイル……実に見事だ。あれほどの戦士が、かくも早く終焉を迎えるとは――想定外ではあったが……ふふ、無意味ではない」
シーン16-3
ベルナール 「なんと素晴らしい“成果”だ。これほど純度の高い反応体は、これまで一度として観測されたことがない……」
ベルナール 「そして、もし私の仮説が正しければ――この一件は、次の段階へと我々を導く鍵となるだろう」

内省
#

シーン17-1
シーン17-2
武志 「正直に言うと、あまり気分はよくないが……昨日の戦い、腕で勝ったとは思えない。ただ運に助けられただけだ」
相棒 「よろしい、たけし。おまえは じぶん の みじゅくさ を ただしく にんしき している」
武志 「だからといって、お前の評価を求めた覚えはない」
相棒 「だが じじつ だ。けんぎ だけ で みれば、おまえは まだ せんじょう に たつ だんかい では ない」
シーン17-3
武志 「……相変わらず言い方が的確すぎるな。だが問題はそこだ。運に頼って勝ち続けることはできない。何か手を打たないと……」
シーン17-4
女 「悩んでいるようね、少年」
シーン17-5
武志 「いや……ただ、解決策を探しているだけだ」
シーン17-6
女 「それは悪くないわ、山瀬武志。考えることをやめない限り、人は前に進めるもの。もっとも……その余裕を許されない時もあるけれど」
シーン17-7
武志 「……待ってくれ。どうして私の名前を知っている? それに……君はトズロン帝国の関係者なのか?」
シーン17-8
女 「ふふ、山瀬くん。女性に秘密を教えてもらおうと思っても、そう簡単にはいかないわよ」
シーン17-9
武志 「参ったな。私の自然な魅力も通じなかったか。それで……君は誰で、なぜ私に声をかけた?」
シーン17-10
女 「まず一つ。私は彼らの一員じゃないわ。そしてもう一つ……あなたと私は、同じものに目を向けている。そう言ってもいい」
武志 「同じもの……?」
女 「だから警告しに来たの」
シーン17-11
武志 「警告?」
女 「気をつけなさい。脅威は一つだけじゃないのよ、山瀬くん」
シーン17-12
武志 「……なんだって?」
シーン17-13