プロローグ #
ゆか 「……やっぱり来るんじゃなかった。肝試しなんて、誰のアイデアだったのよ……」
ゆか 「……えっ? い、今の音……?」
ゆか 「だ、誰……?」
ゆか 「だ、誰……?」
ゆか 「こ…来ないで!」
ゆか 「いや……いやあああああああああ!!」
警察官 「……ん? あれは……人か!? おい、君! 大丈夫か!? おいっ!」
警察官 「これはまずいぞ! 早く、病院へ!」
病院 #
ゆか 「…」
まや 「ゆかちゃん……こんなことをするなんて、許さない。」
まや 「ゆかちゃん、約束する。犯人を必ず見つけて、後悔させてやるから。」
まや 「もしもし、先輩?今どこにいるの?あ、大学はまだダメだよね。じゃあ、先輩の家に行っていい?話があるの。……うん、ありがとう。すぐ行くから、待ってて。」
会話 #
武志 「猪さんの様子はどうだ?」
まや 「命に別状はないって。でも、ひどい疲労でまだ意識が戻らないの。」
武志 「そうか……何か気づいたことは?」
まや 「ある。あの駅前の廃商店街、知ってる?」
まや 「命に別状はないって。でも、ひどい疲労でまだ意識が戻らないの。」
武志 「そうか……何か気づいたことは?」
まや 「ある。あの駅前の廃商店街、知ってる?」
武志 「名前だけは。」
まや 「数日前、ゆかちゃんはそこで肝試しをしてたの。けど、倒れて見つかったのは翌朝……。」
武志 「……ただの偶然じゃなさそうだな。」
まや 「そう。しかも、同じようなことが何度も起きてるの。夜に行った学生が、みんな昏睡状態で発見されてる。」
まや 「数日前、ゆかちゃんはそこで肝試しをしてたの。けど、倒れて見つかったのは翌朝……。」
武志 「……ただの偶然じゃなさそうだな。」
まや 「そう。しかも、同じようなことが何度も起きてるの。夜に行った学生が、みんな昏睡状態で発見されてる。」
武志 「連続事件か。」
相棒 「たけし、これはただのじけんじゃない。とずろんていこくのにおいがする」
武志 「……帝国の仕業か。」
まや 「えっ、どういうこと?」
相棒 「やつらのなかには、ちょくせつてをくださず、かげでうごくものもいる。」
武志 「つまり、ここで何かを試している可能性があるってことか。」
相棒 「たけし、これはただのじけんじゃない。とずろんていこくのにおいがする」
武志 「……帝国の仕業か。」
まや 「えっ、どういうこと?」
相棒 「やつらのなかには、ちょくせつてをくださず、かげでうごくものもいる。」
武志 「つまり、ここで何かを試している可能性があるってことか。」
まや 「だったら、行って確かめるしかない!」
武志 「いや、まや。君は残ってくれ。」
まや 「なに言ってるの!? ゆかちゃんがあんな目にあったのに!」
武志 「いや、まや。君は残ってくれ。」
まや 「なに言ってるの!? ゆかちゃんがあんな目にあったのに!」
武志 「わかってる。けど、君を危険に巻き込みたくない。」
まや 「私の身は自分で守れる!」
武志 「まや、相手は人間じゃないんだ。空手の腕だけじゃ――」
まや 「そんなこと言われなくてもわかってる! でも、だからこそ行くの!」
武志 「まや、現実的に考えてくれ。君に何ができる?」
まや 「……っ!」
まや 「私の身は自分で守れる!」
武志 「まや、相手は人間じゃないんだ。空手の腕だけじゃ――」
まや 「そんなこと言われなくてもわかってる! でも、だからこそ行くの!」
武志 「まや、現実的に考えてくれ。君に何ができる?」
まや 「……っ!」
まや 「またそれ!? 『何ができる』って……そうやっていつも決めつけるんだね!」
武志 「え?違う。そんなつもりじゃ――」
武志 「え?違う。そんなつもりじゃ――」
まや 「もういい! 先輩の“合理的”な世界じゃ、私はただの足手まといなんでしょ!?」
武志 「まや、待て!」
まや 「放っといてよ!!」
バタンッ!
武志 「……行っちゃったか。やれやれ、まったく。」
相棒 「こまってるようだね、たけし。」
武志 「“何ができる”って言葉は、まやの前で絶対に言っちゃいけないんだ。今みたいに怒るからな。」
相棒 「どうして?ごうりてきなりゆうがない。」
武志 「過去に、何かあった。……人間の気持ちは、理屈じゃ割り切れない。」
相棒 「ふくざつなんだね。」
武志 「……行っちゃったか。やれやれ、まったく。」
相棒 「こまってるようだね、たけし。」
武志 「“何ができる”って言葉は、まやの前で絶対に言っちゃいけないんだ。今みたいに怒るからな。」
相棒 「どうして?ごうりてきなりゆうがない。」
武志 「過去に、何かあった。……人間の気持ちは、理屈じゃ割り切れない。」
相棒 「ふくざつなんだね。」
武志 「ああ。でも、今はやるべきことがある。」
相棒 「なにをするの?」
武志 「この事件を調べる。――手がかりを探すなら、あの商店街しかない。」
相棒 「いいあんだ。いついく?」
武志 「今夜だ。これ以上、被害者を増やすわけにはいかない。」
相棒 「なにをするの?」
武志 「この事件を調べる。――手がかりを探すなら、あの商店街しかない。」
相棒 「いいあんだ。いついく?」
武志 「今夜だ。これ以上、被害者を増やすわけにはいかない。」
結論 #
まや 「あのバカ先輩…!本当に何も分かってない!自分の命を心配してないとでも思ってるの!?」
まや 「『何ができる』って…ただ見てるだけの悔しさが、わからないの…!」
まや 「――あの時からずっと」
まや 「――あの時からずっと」
まや 「先輩のお父さんが亡くなった時…私は何もできなかった。苦しむ先輩を前に、言葉も届かなくて。」
まや 「何もできない自分が、ただ…嫌だった。」
まや 「だからもう、見てるだけなんて絶対にしない!」
まや 「何もできない自分が、ただ…嫌だった。」
まや 「だからもう、見てるだけなんて絶対にしない!」
まや 「……よし、決めた。先輩が連れて行ってくれないなら――一人で行く!」
まや 「無茶はしない。手がかりを探すだけ。何かあったらすぐ逃げる。」
まや 「今夜…行ってみよう。」
まや 「無茶はしない。手がかりを探すだけ。何かあったらすぐ逃げる。」
まや 「今夜…行ってみよう。」
広樹と源一郎 #
(コンコン)
源一郎 「お入りください。」
源一郎 「お入りください。」
広樹 「失礼します。政府技術監察局の安齋広樹です。少々、極秘の確認事項がありまして。」
源一郎 「どうぞ。狭いところですが、構いませんか。」
広樹 「問題ありません。――二週間前の件です。行方不明になったアーティファクトについて。」
広樹 「問題ありません。――二週間前の件です。行方不明になったアーティファクトについて。」
源一郎 「……それを知っているとは、政府関係の方ですね。」
広樹 「そう考えてもらって構いません。」
広樹 「そう考えてもらって構いません。」
源一郎 「ふむ。当時、私たちは戦国期の遺物を分析していました。だが数日後、忽然と消えた。」
広樹 「最後に扱っていたのは山瀬武志。彼と話したい。今どこに?」
源一郎 「休暇中です。施設の被害もあり、研究は一時中断中ですよ。」
広樹 「最後に扱っていたのは山瀬武志。彼と話したい。今どこに?」
源一郎 「休暇中です。施設の被害もあり、研究は一時中断中ですよ。」
源一郎 「……まさか、彼を疑っているわけでは?」
広樹 「いいえ。ただ、確認したいことがあるだけです。」
源一郎 「そうですか。ならば、来週にでも。復旧次第、彼は戻ります。」
広樹 「助かります。それと――この件は内密に。」
源一郎 「口の堅い方だ。…だが、あなたも何かを探っているようだね。」
広樹 「いいえ。ただ、確認したいことがあるだけです。」
源一郎 「そうですか。ならば、来週にでも。復旧次第、彼は戻ります。」
広樹 「助かります。それと――この件は内密に。」
源一郎 「口の堅い方だ。…だが、あなたも何かを探っているようだね。」
広樹 「ええ。あなたも、でしょう?」
広樹 「では、失礼します。」
広樹 「では、失礼します。」
源一郎 「……山瀬君。君はいったい何に巻き込まれたんだ…」
帝国 #
??? 「……ベルナール。」
ボウゥン…!
ベルナール 「お呼びでしょうか、閣下。」
ベルナール 「お呼びでしょうか、閣下。」
??? 「状況を報告せよ。」
ベルナール 「計画は順調に進行しております、閣下。多数のサンプルを確保しましたが――いずれも理想には届かず。どこか、決定的な“欠片”が欠けております。」
??? 「そうか。背教者の動きは?」
ベルナール 「計画は順調に進行しております、閣下。多数のサンプルを確保しましたが――いずれも理想には届かず。どこか、決定的な“欠片”が欠けております。」
??? 「そうか。背教者の動きは?」
ベルナール 「今のところ目立った兆候はございません。しかし、仮に現れたとしても……イレイルは優秀な戦士。恐れる必要はございません。たとえ敗れようとも――それすら我々の糧となるでしょう。」
??? 「……ふふ、さすがだ。お前の計画はいつも美しい。」
ベルナール 「恐れ入ります、閣下。必ずやご期待に応えてみせましょう。」
??? 「よい。行け、ベルナール。次の段階へ。」
ベルナール 「恐れ入ります、閣下。必ずやご期待に応えてみせましょう。」
??? 「よい。行け、ベルナール。次の段階へ。」
ベルナール 「ハッ。――帝国に栄光を!」
ヒュウゥン…!
??? 「……さあ、どうする、背教者。姿を見せるか、それとも――闇に埋もれるか。」
モールでの出会い #
まや 「よし。」
まや 「やっと着いた。裏口を探すのは大変だった。」
まや 「中に入ることに集中しよう」
まや 「中に入ることに集中しよう」
まや 「うーん、ちょっと怖い。同級生がここに来ようとした理由がわからない…」
まや 「おかしい。30分も経っているのに、堂々巡りをしているような気がする。何もかもが同じに見える…え?」
まや 「何これ?蜘蛛の巣みたい…しかも、液体!?気持ち悪い!触れないほうがいい。」
まや 「何これ?蜘蛛の巣みたい…しかも、液体!?気持ち悪い!触れないほうがいい。」
まや 「……風?いや、違う。何か…近づいてる?」
まや 「え?足音!?靴か?いや…なんというか…金属みたい。」
まや 「え?足音!?靴か?いや…なんというか…金属みたい。」
まや 「人の足音とは全然違う…しかもこっちに来る!隠れないと!」
ガン…ッ ガン…ッ ガン…ッ
まや 「な…何を!化け物?ピカちゃんが言ってた通り!事件の原因はトズロン帝国!先輩に言わなきゃ!」
??? 「無駄だ、嬢ちゃん。この場所に足を踏み入れた瞬間からお前の動きはすべてわかっていた。」
まや 「あ!」
まや 「あ!」
化物 #
まや 「近づかないで!」
??? 「その構え…悪くない。だが震えているぞ、嬢ちゃん。」
まや 「事件の張本人…あんたなんでしょう?」
??? 「さあな。お前に説明する義理はない。」
まや 「事件の張本人…あんたなんでしょう?」
??? 「さあな。お前に説明する義理はない。」
??? 「だが一つだけ教えてやろう。私はイレイル。“幻葬の王”と呼ばれている。」
まや 「幻葬の王…?」
イレイル 「この“幻想の迷宮”は私の領域だ。お前はもう道を失っている。逃げ道など、最初からない。」
まや 「やってみないと…わからない!」
まや 「幻葬の王…?」
イレイル 「この“幻想の迷宮”は私の領域だ。お前はもう道を失っている。逃げ道など、最初からない。」
まや 「やってみないと…わからない!」
イレイル 「いや、わかるとも。皆、同じことを言って倒れた。――あのピンク髪の少女もな。」
まや 「!」
イレイル 「どうした?その反応…知り合いか?」
まや 「!」
イレイル 「どうした?その反応…知り合いか?」
まや 「…ゆかちゃんを…よくも!!」
ダダダダッ!
イレイル 「その炎…実にいい。だが――」
ダダダダッ!
イレイル 「その炎…実にいい。だが――」
まや 「うおおおおお!!」
バッ!
バッ!
イレイル 「遅い。」
スッ…ザッ!
スッ…ザッ!
まや 「な…!?」
イレイル 「ほらよ!」
ブンッ!ドゴッ!
ブンッ!ドゴッ!
まや 「うあああっ!!」
ドゴッ!——ドサッ!ガラガラ…
ドゴッ!——ドサッ!ガラガラ…
まや 「いた…っ、何が…」
まや 「あ…!」
イレイル 「遊びは終わりだ、嬢ちゃん。私には次の仕事がある。」
ヌチュ…ビュッ!
まや 「や…やだ…いやああああああ!!」
ヌチュ…ビュッ!
まや 「や…やだ…いやああああああ!!」
到着 #
武志 「……ここで間違いない。」
相棒 「たけしのよそうどおり。このいったい、くうかんがふつうじゃない。」
武志 「どういうことだ?」
相棒 「いりぐちをすぎたあたりから、くうかんの ゆがみが ひろがっている。だれか が いとてきに つくったものだよ。」
武志 「トズロン帝国の仕業か。」
相棒 「そのかくりつはたかいね。」
相棒 「たけしのよそうどおり。このいったい、くうかんがふつうじゃない。」
武志 「どういうことだ?」
相棒 「いりぐちをすぎたあたりから、くうかんの ゆがみが ひろがっている。だれか が いとてきに つくったものだよ。」
武志 「トズロン帝国の仕業か。」
相棒 「そのかくりつはたかいね。」
武志 「じゃあ、中に入って――」
まや 「――いゃああああああああっ!!」
武志 「まや!? 今の声……!」
相棒 「どうしてかのじょがここに?」
武志 「ああもう…!まやがこういう時ひとりで突っ走るって、気づくべきだった…!」
まや 「――いゃああああああああっ!!」
武志 「まや!? 今の声……!」
相棒 「どうしてかのじょがここに?」
武志 「ああもう…!まやがこういう時ひとりで突っ走るって、気づくべきだった…!」
相棒 「たけし、どうする?」
武志 「決まってる!助けに行く。やろうよ、相棒。」
相棒 「よろこんで。」
ジジジジ…ッ!
武志 「決まってる!助けに行く。やろうよ、相棒。」
相棒 「よろこんで。」
ジジジジ…ッ!
バシュゥゥンッ!
相棒 「じゅんびかんりょう。きーわーどを。」
武志 「エクス……チェンジ!」
武志 「エクス……チェンジ!」
ゴォォォォ……ッ!
バァァァァンッ!!
ヴォウ…ッ!
武志 「待ってろ、まや。今行く!」
救い #
まや 「なにこれ…!?体じゅうを…這い回って…っ!」
イレイル 「ふふ…すばらしい。嬢ちゃん、生命力に満ちている。立派なサンプルになるよ。ベルナール様もお喜びだ」
まや 「っ…力が…入らない…動け…ない…」
イレイル 「心配いらない。すぐに“処理”は終わる。」
イレイル 「心配いらない。すぐに“処理”は終わる。」
まや 「…………ごめん…先輩…こんなところ来るんじゃ…なかった…何も…できないまま…バカみたい…私…もう……」
武志 「――まやから離れろ!!」
ビュオォンッ!
ビュオォンッ!
ズバッ…パチンッ!
まや 「せ、先輩…?」
イレイル 「なっ…糸が切れた!? 誰だ……そこにいるのは誰だ!!姿を見せろ!!」
武志 「はいはい、落ち着いて。ここだよ。」
イレイル 「貴様…っ! その装束…まさか――背教者!! ばかな…お前たちはすべて死んだはずだ!!」
武志 「残念、新品が一人残っててね。…まや、大丈夫か?」
まや 「せんぱい……よかった……ほんとに……よか……っ……」
まや 「……」
武志 「まや!」
相棒 「あんしんして、たけし。かのじょは きをうしなった だけ。」
相棒 「あんしんして、たけし。かのじょは きをうしなった だけ。」
武志 「よかった…それなら、先にお前の相手をしよう。」
武志 「事件を起こしたのはお前だったか?」
イレイル 「何も起こしていない、背教者。この子たちは“生命力”をこのイレイルに捧げただけだ。私はただ、それを受け取ったまで。」
武志 「事件を起こしたのはお前だったか?」
イレイル 「何も起こしていない、背教者。この子たちは“生命力”をこのイレイルに捧げただけだ。私はただ、それを受け取ったまで。」
キンッ…!
武志 「信じられるわけがない。トズロン帝国の仲間なんだろう?」
武志 「信じられるわけがない。トズロン帝国の仲間なんだろう?」
イレイル 「そんなことはどうでもいい! 重要なのは――お前はここで終わるということだ、背教者! お前を殺し、この娘を連れ去り、我が使命を果たす!」
相棒 「きをつけて、たけし!あいつがくる!」
武志 「わかった!」
相棒 「きをつけて、たけし!あいつがくる!」
武志 「わかった!」
決闘 #
イレイル 「ぐおおおおっ!!」
ザシュッ!
ザシュッ!
武志 「ぐっ……!」
武志 「この……えいっ!!」
シュッ!
ガキィン!!
相棒 「……きかなかった。」
武志 「分かってる!でも――まだまだだ!」
相棒 「……きかなかった。」
武志 「分かってる!でも――まだまだだ!」
ガキッ!
ギィン!
ザンッ!
キンッ!
ギィン!
ザンッ!
キンッ!
ザッ
武志 「くっ……この剣じゃ、あの装甲を抜けない……。どうすれば……」
相棒 「……たけし。つるぎの ふりかたが まずい。」
武志 「いきなり核心突くな! お前、少しは気を使え!」
相棒 「まえにも いったよ。えくすちぇんじ は ちから と はやさ を あたえる。でも、けんじゅつ までは くれない。」
武志 「わかってるさ……! 私は研究者だ、剣士じゃない!私は研究室向きの人間だ。戦場向けじゃない!」
武志 「くっ……この剣じゃ、あの装甲を抜けない……。どうすれば……」
相棒 「……たけし。つるぎの ふりかたが まずい。」
武志 「いきなり核心突くな! お前、少しは気を使え!」
相棒 「まえにも いったよ。えくすちぇんじ は ちから と はやさ を あたえる。でも、けんじゅつ までは くれない。」
武志 「わかってるさ……! 私は研究者だ、剣士じゃない!私は研究室向きの人間だ。戦場向けじゃない!」
イレイル 「ククク……。それで背教者か? 勇敢な戦士かと思えば……その剣、まるで子供の玩具だな。」
武志 「まずいな……あいつだけじゃない。まやにも被害が及ばないようにしないと。」
相棒 「……でぐちにむけ、たけし。ひとつだけ、ほうほうがあるかもしれない。」
武志 「……方法がある?だったら今すぐ言え! なんで今じゃダメなんだ!」
相棒 「……でぐちにむけ、たけし。ひとつだけ、ほうほうがあるかもしれない。」
武志 「……方法がある?だったら今すぐ言え! なんで今じゃダメなんだ!」
相棒 「ここでやりたければ、どうぞ。たてものがくずれて、いっしょにうもれるけど。」
武志 「……えっ!?」
武志 「ちょ、待て待て待て……!だめだ、それは論外だ!まやを回収して、陽動しながら離脱する。今はそれしかない!」
武志 「……えっ!?」
武志 「ちょ、待て待て待て……!だめだ、それは論外だ!まやを回収して、陽動しながら離脱する。今はそれしかない!」
イレイル 「……何をほざいている?」
イレイル 「まあ、いい。ここですべて終わりだ。」
ジジジジ……バリッ、バチッ!
相棒 「きをつけろ、たけし!」
イレイル 「まあ、いい。ここですべて終わりだ。」
ジジジジ……バリッ、バチッ!
相棒 「きをつけろ、たけし!」
武志 「……ぐっ。こうなったら――一か八か!ブレード…カッター!」
キィィン―――ッ!!
バキィッ!!
イレイル 「なっ――!」
ドォン!!
イレイル 「ぐあぁっ!!」
ドォン!!
イレイル 「ぐあぁっ!!」
武志 「今だ!まやを連れて逃げる!」
イレイル 「愚かだな……」
イレイル 「この幻想の迷宮から、逃げられると思うな」
イレイル 「この幻想の迷宮から、逃げられると思うな」
イレイル 「はあああ!」
脱出 #
武志 「くっ……出口はどこだ?どこへ走っても、同じ場所に戻ってる気がする……まやを抱えたまま、いつまでも走れるわけじゃない。」
相棒 「まぼろしのようだね。」
武志 「まぼろし……?」
相棒 「そう。あのばけものがつくりだした、げんそうのめいろのなかに、とじこめられているんだ。」
武志 「最悪だな……じゃあ、どうやって抜け出す?」
相棒 「わたしたちのきずなが、もうじゅうぶんにつよくなった。」『せかんどさいと』を、つかえるよ。」
武志 「セカンド……サイト?それは、何なんだ?」
相棒 「はいきょうしゃが、たんなるみかけをこえて、げんそうやわなを、みやぶるためのちからだよ。」
武志 「……今は緊急事態だ。文句はあとにする。どうやって使う?」
相棒 「ひとつのほうこうに、いしきをしゅうちゅうさせて。」その『むこうがわ』を、みようとするんだ。みかけのむこう……ほんとうのすがたを。」
相棒 「まぼろしのようだね。」
武志 「まぼろし……?」
相棒 「そう。あのばけものがつくりだした、げんそうのめいろのなかに、とじこめられているんだ。」
武志 「最悪だな……じゃあ、どうやって抜け出す?」
相棒 「わたしたちのきずなが、もうじゅうぶんにつよくなった。」『せかんどさいと』を、つかえるよ。」
武志 「セカンド……サイト?それは、何なんだ?」
相棒 「はいきょうしゃが、たんなるみかけをこえて、げんそうやわなを、みやぶるためのちからだよ。」
武志 「……今は緊急事態だ。文句はあとにする。どうやって使う?」
相棒 「ひとつのほうこうに、いしきをしゅうちゅうさせて。」その『むこうがわ』を、みようとするんだ。みかけのむこう……ほんとうのすがたを。」
武志 「正直、よく分からない…… でも、やるしかないな。……行くぞ。」
キィン…!
武志 「……っ!」
ピキ……ッ
ガシャンッ!!
武志 「うわっ……!すごい……本当に、割れた……!この景色……これが、現実か!」
相棒 「そうだよ。いま、みえているものが、ほんとうだ。」
相棒 「さあ、いこう。はやく。」
相棒 「そうだよ。いま、みえているものが、ほんとうだ。」
相棒 「さあ、いこう。はやく。」
武志 「ああ……!ようやく外に出られた……次は、どうする?」
相棒 「まずは、まやがあんしんできるばしょを、さがそう。」
相棒 「まずは、まやがあんしんできるばしょを、さがそう。」
結末 #
まや 「…」
武志 「……ここなら、大丈夫だろう。」
シュン……
武志 「さて……一体、どういうことなんだ……?」
相棒 「まあ、やるべきことは一つだ。はいきょうしゃの ひさく『ぶれーどちゃーじ』を つかって、てきをうつ。そのいりょくは、いちしろをも くだく ほどだ。」
相棒 「まあ、やるべきことは一つだ。はいきょうしゃの ひさく『ぶれーどちゃーじ』を つかって、てきをうつ。そのいりょくは、いちしろをも くだく ほどだ。」
武志 「待て、待て!そんな破壊力、私には扱えない!」
相棒 「しんぱいするな、たけし。しゅつりょくを てきどに ちょうせつすれば、もんだいない。」
武志 「……ますます不安になってきたんだが。」
相棒 「しんぱいするな、たけし。しゅつりょくを てきどに ちょうせつすれば、もんだいない。」
武志 「……ますます不安になってきたんだが。」
相棒 「だがな。それを つかうか、てきに くっするか――にしゃたくいつだ。けんぎの みじゅくさだけで、あれに たちむかうのは むりだよ。」
武志 「……またそれか。“剣技の未熟さ”って……言い方がやけに優雅だな。もっと直接的に言えば、要するに――下手糞、ということだろう?」
武志 「……またそれか。“剣技の未熟さ”って……言い方がやけに優雅だな。もっと直接的に言えば、要するに――下手糞、ということだろう?」
イレイル 「私の幻想の迷宮を、どうやって突破したかは知らんが……ここで終わりだ。お前の命を奪う、背教者め!」
武志 「…」
まや 「…」
武志 「……ちっ。選択の余地は、ないか……」
武志 「……使うしかない。」
武志 「……使うしかない。」
武志 「……どうする?」
相棒 「けんを たかく かかげ、そして『ぶれーどちゃーじ!』と さけべ。あとは まかせて。」
武志 「……わかった。」
武志 「ブレード……チャージ!!」
相棒 「けんを たかく かかげ、そして『ぶれーどちゃーじ!』と さけべ。あとは まかせて。」
武志 「……わかった。」
武志 「ブレード……チャージ!!」
ヴゥゥゥン……
相棒 「しゅつりょくちょうせいちゅう…… ちゃーじ30%……」
相棒 「しゅつりょくちょうせいちゅう…… ちゃーじ30%……」
イレイル 「な、何だ……!? この、異様な光は……!」
相棒 「ちゃーじ50%……」
ゴオオオオォォン……!
相棒 「ちゃーじ80%……」
武志 「うおおおおおお!」
ゴオオオオォォン……!
相棒 「ちゃーじ80%……」
武志 「うおおおおおお!」
相棒 「ちゃーじかんりょう!いまよ、たけし!」
武志 「――行くぞ!!」
武志 「――行くぞ!!」
武志 「ティアァァァァァ!」
ズバァァァン!!
ズバァァァン!!
ヒュオオオオオッ!!
イレイル 「……っ!?ま、待て……!?」
イレイル 「馬鹿な……うぁああああああああ!!」
バァァァァン!!
バァァァァン!!
ドォォォォン……
武志 「……信じられない。本当にやったのか……」
相棒 「それが『ぶれーどちゃーじ』のちからだ。だが、たけし……おまえのうでじゃない。」
相棒 「それが『ぶれーどちゃーじ』のちからだ。だが、たけし……おまえのうでじゃない。」
武志 「おい、またそれか?少しくらい褒めてくれてもいいだろ!」
相棒 「ほめるところはない。うまくいかなかった点はいくつもあるが、いま言うことじゃない。」
武志 「……確かにな。あんな光、誰かに見られてないとは限らない。わかった、急ごう。」
相棒 「ほめるところはない。うまくいかなかった点はいくつもあるが、いま言うことじゃない。」
武志 「……確かにな。あんな光、誰かに見られてないとは限らない。わかった、急ごう。」
帰り道 #
まや 「……う……うう……」
まや 「先輩……?」
武志 「まや……目が覚めたか。気分はどうだ?」
まや 「うぐ……あんまり……良くない……」
武志 「歩けそうか? 人に見つかる前に、ここを離れよう」
まや 「……うん。なんとか……大丈夫……」
武志 「歩けそうか? 人に見つかる前に、ここを離れよう」
まや 「……うん。なんとか……大丈夫……」
武志 「ここまで来たら、少し休もう。」
まや 「大丈夫よ、先輩。もうだいぶ楽になったわ」
相棒 「たしかに、まやはかいふくがはやいな」
まや 「よくわからないけど……たぶん、先輩が助けてくれたから……」
まや 「大丈夫よ、先輩。もうだいぶ楽になったわ」
相棒 「たしかに、まやはかいふくがはやいな」
まや 「よくわからないけど……たぶん、先輩が助けてくれたから……」
武志 「……まや。どうして、そんな顔をしている?」
まや 「自分に嘘をつくのは嫌いだから……はっきり言うわ……」
まや 「自分に嘘をつくのは嫌いだから……はっきり言うわ……」
まや 「ごめんなさい、先輩! ひどいことを言ったり……バカって呼んだり……それなのに、無茶をして、自分から危ない目に飛び込んで……それでも、先輩は助けてくれた……! お願い……許してください……!」
武志 「まや……顔を上げてくれ。」
まや 「……え?」
武志 「まや……顔を上げてくれ。」
まや 「……え?」
武志 「確かに、まやは無茶をした。危ないこともあった……でも、それは私の責任でもある。まやの気持ちを、ちゃんと考えていなかった。だから……私も謝りたい。」
まや 「……先輩……」
まや 「……先輩……」
武志 「ただ、一つだけ約束してくれ。もう二度と、一人で突っ走らないこと。」
まや 「……はい!」
まや 「……はい!」
まや 「それに、先輩……助けに来てくれた時、とても……かっこよかったわ…」
武志 「……今、何か言ったか?」
まや 「い、いえ! 何でもない!」
武志 「……今、何か言ったか?」
まや 「い、いえ! 何でもない!」
武志 「じゃあ、まやの家まで送ろう。そうしないと、ご両親に心配される。」
まや 「う……それは確かに……。今夜はたまたま外出してたからよかったけど……そうじゃなかったら、もっと怒られてたかも……」
秘密 #
指揮官 「各班、展開!周辺を完全封鎖しろ!敵性存在の可能性あり、制限時間は5分!急げ!」
大樹 「……」
男 「安齋部長到着!」
大樹 「報告しろ」
男 「戦闘痕を確認。失踪した学生のものと思われる衣類の一部を発見しました。また、蜘蛛の巣状の構造物および不明な液状物質がありましたが、 我々が接近した直後に消失しています」
大樹 「報告しろ」
男 「戦闘痕を確認。失踪した学生のものと思われる衣類の一部を発見しました。また、蜘蛛の巣状の構造物および不明な液状物質がありましたが、 我々が接近した直後に消失しています」
大樹 「……なるほど。調査を継続しろ。些細な違和感も見逃すな」
男 「はっ!」
大樹 「井上、私だ」
湖乃美 「部長。すでに概要は把握しています」
大樹 「調査結果は?」
湖乃美 「学生の失踪は、この一帯に集中しています。大学での事件以降、発生頻度が明らかに上昇しています」
大樹 「……やはりな。それで、今夜は“彼”もこの周辺にいたか?」
大樹 「調査結果は?」
湖乃美 「学生の失踪は、この一帯に集中しています。大学での事件以降、発生頻度が明らかに上昇しています」
大樹 「……やはりな。それで、今夜は“彼”もこの周辺にいたか?」
湖乃美 「山瀬武志さんですね。防犯カメラの解析結果では、一時間前に駅近くの商店街方面へ移動しています」
大樹 「ほう」
湖乃美 「興味深いのは、防犯カメラの記録によると、約30分前に同じ方向へ向かっていた別の人物が確認されています。昼川教授の娘、まやさんです。」
大樹 「予想通りだな」
大樹 「ほう」
湖乃美 「興味深いのは、防犯カメラの記録によると、約30分前に同じ方向へ向かっていた別の人物が確認されています。昼川教授の娘、まやさんです。」
大樹 「予想通りだな」
大樹 「井上。この二人を監視対象に指定する。直接接触は避けろ。慎重に、だ」
湖乃美 「了解しました。必要であれば、私自身が現場に出ます」
大樹 「頼む。それと――報道関係者だ」
湖乃美 「問題ありません。すでに別件事故として偽情報を流しています」
大樹 「結構。引き続き、状況を逐次報告しろ」
湖乃美 「はい、部長」
ピッ
湖乃美 「了解しました。必要であれば、私自身が現場に出ます」
大樹 「頼む。それと――報道関係者だ」
湖乃美 「問題ありません。すでに別件事故として偽情報を流しています」
大樹 「結構。引き続き、状況を逐次報告しろ」
湖乃美 「はい、部長」
ピッ
大樹 「山瀬武志……たとえお前が何を隠していようと―― 真実はいずれ、必ず表に出る」
発見 #
ベルナール 「……」
ベルナール 「おお、イレイル……実に見事だ。あれほどの戦士が、かくも早く終焉を迎えるとは――想定外ではあったが……ふふ、無意味ではない」
ベルナール 「おお、イレイル……実に見事だ。あれほどの戦士が、かくも早く終焉を迎えるとは――想定外ではあったが……ふふ、無意味ではない」
ベルナール 「なんと素晴らしい“成果”だ。これほど純度の高い反応体は、これまで一度として観測されたことがない……」
ベルナール 「そして、もし私の仮説が正しければ――この一件は、次の段階へと我々を導く鍵となるだろう」
ベルナール 「そして、もし私の仮説が正しければ――この一件は、次の段階へと我々を導く鍵となるだろう」
内省 #
武志 「正直に言うと、あまり気分はよくないが……昨日の戦い、腕で勝ったとは思えない。ただ運に助けられただけだ」
相棒 「よろしい、たけし。おまえは じぶん の みじゅくさ を ただしく にんしき している」
武志 「だからといって、お前の評価を求めた覚えはない」
相棒 「だが じじつ だ。けんぎ だけ で みれば、おまえは まだ せんじょう に たつ だんかい では ない」
相棒 「よろしい、たけし。おまえは じぶん の みじゅくさ を ただしく にんしき している」
武志 「だからといって、お前の評価を求めた覚えはない」
相棒 「だが じじつ だ。けんぎ だけ で みれば、おまえは まだ せんじょう に たつ だんかい では ない」
武志 「……相変わらず言い方が的確すぎるな。だが問題はそこだ。運に頼って勝ち続けることはできない。何か手を打たないと……」
女 「悩んでいるようね、少年」
武志 「いや……ただ、解決策を探しているだけだ」
女 「それは悪くないわ、山瀬武志。考えることをやめない限り、人は前に進めるもの。もっとも……その余裕を許されない時もあるけれど」
武志 「……待ってくれ。どうして私の名前を知っている? それに……君はトズロン帝国の関係者なのか?」
女 「ふふ、山瀬くん。女性に秘密を教えてもらおうと思っても、そう簡単にはいかないわよ」
武志 「参ったな。私の自然な魅力も通じなかったか。それで……君は誰で、なぜ私に声をかけた?」
女 「まず一つ。私は彼らの一員じゃないわ。そしてもう一つ……あなたと私は、同じものに目を向けている。そう言ってもいい」
武志 「同じもの……?」
女 「だから警告しに来たの」
武志 「同じもの……?」
女 「だから警告しに来たの」
武志 「警告?」
女 「気をつけなさい。脅威は一つだけじゃないのよ、山瀬くん」
女 「気をつけなさい。脅威は一つだけじゃないのよ、山瀬くん」
武志 「……なんだって?」