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始まりの出会い
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始まりの出会い

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目次
シーン1
遥か時空を越え、記憶と決意、そして希望の光が地上に堕ちた――
シーン2
シーン3

物体の謎
#

シーン3
シーン4
武志「結局、ほとんど眠れなかったな……あの遺物のことが頭から離れない。」
シーン5
武志「戦国時代の真珠状の物体。一見なんでもないのに、構造はまったく解析できない。レーザーも、X線も、ぜんぶ無反応だ。」
シーン6
武志「でも、諦める気にはなれない。面白すぎるんだ、この謎。…蛭川先生、私のこと病んでるとか思ってないといいけど。」
シーン7
女性「先輩!おはよう!」
シーン8
武志「おはよう、まや。今日も元気だな。」
まや「あれ、もう起きてたの?…まさか、また遺物のせい?」
シーン9
武志「まあ、昨日も遅くまで調べてたからな…」
まや「だからダメなんだってば!毎日そんなじゃ倒れるよ!」
武志「わ、わかった…気をつける。」
シーン10
まや「ほんとに頼むよ、先輩。じゃ、またあとで!」
武志「さて…私も行かないと。」
シーン11
武志「今日は何かが起きる気がする。…きっと突破口が見つかるはずだ!」
シーン12
武志「さあ、相棒…君の秘密を、見せてもらおうか。」

目覚め
#

シーン13
武志「このプローブなら、表面の微細な構造も検出できるはずだ。これを使えば…」
シーン14
バチバチッ…!
武志「なっ、なんだ!?」
シーン15
真珠「にんげん。」
武志「浮いてる…!? しかも、話しかけてきた…!?」
シーン16
真珠「さわぐな、にんげん。わたしのこえは、おまえにしかきこえない」
武志「これって…まさか——」
真珠「まちがいではない。げんそうではなく、わたしはじつざいする」
シーン17
武志「なぜ…こんなことに…? 理解が追いつかない…」
真珠「きどうしけいをうけとり、めざめた。それだけだ」
武志「!プローブか…そうか、あれが——」
真珠「いずれにせよ、ようやくやくめをはたせる」
武志「役目?一体、何の…」
真珠「とずろんていこくにたいする——…いや、はやすぎる。にんげん、すぐにたいきょしろ。きけんだ。」
武志「危険?どういうことだ?」

事変
#

シーン18
真珠「それが──もうすぐくるよ。わたしのめざめを、かんじとった」
武志「何を…?うわっ!地震…?いや、爆発音か!?」
男「逃げろーっ!」
女性「誰か、助けてーっ!」
武志「一体、何が起きてるんだ…!」
シーン19
真珠「ほんとに、じこほぞんのほんのうがないんだね、にんげんは。このへやからはでないほうがいい」
武志「人が…っ!? あれは……何だ…?」
シーン20
???「……」
シーン21
武志「何かを求めているようだけど…」
シーン22
???「……」
ギラッ
シーン23
ドンッ!
武志「うわっ!今のは…?」
シーン24
真珠「それはけいこくしゃげきだ、にんげん。つぎはもくひょうをうつかのうせいがたかい。いのちをたいせつにするなら、いまにげろ。」
武志「言われなくてもわかってる!非常口は…あっちだな!」
シーン25
武志「くそっ!ドアが動かない!開かない!」
真珠「まかせて。」
シーン26
ピィィィィィン
ガコン…ギギィィィ…
武志「うわぁっ!眩しい!」
シーン27
武志「開いた!どうやって?」
シーン28
真珠「じかんをむだにするな。てきがちかづいている。」
武志「わかった!」

隠蔽
#

シーン29
武志「やっと外に出た…追ってくる気配はないな。」
シーン30
真珠「まって。だれか、いる。」
武志「柴田さんだ!おい、しば…」
真珠「しずかに。かくれて。」
武志「何だよ、こんな時に…あっ!」
シーン31
柴田「何が欲しいんだ?わからねぇよ!何もやれん!」
シーン32
???「…」
シーン33
???「!」
柴田「待て!本当に何も──」
シーン34
ズシャァッ!
柴田「うわあああああっ!!」
シーン35
ドサッ
シーン36
武志「柴田さん…くそっ!!」
シーン37
武志「この状況は良くない…あいつがいる限り、門まで気付かれずに行く方法はない。」
真珠「こちらのをかんじとっている。みつけるまであきらめないだろう。」
武志「それなら警察が来るまで待つしか…」
真珠「このままでは、がいぶのたすけがくるまえにあなたはしんでしまう。」 武志「少しは楽観的になれないのか?」
真珠「げんじょうをろんりてきにひょうかしているだけだ。」
武志「じゃあ、どうすればいい?絶対に殺されたくない!」
真珠「たたかうことができる。」
シーン38
武志「え?冗談じゃないだろ?どうやってあんなものと戦えばいいんだ?」
真珠「ほうほうがある。わたしをてにもってみろ。しんぱいするな、こわれたりしない。」
武志「……これでどうするつもりだ?」
真珠「いきのこりたいなら…それだけをしろ。」
武志「……他に選択肢がないな。」

誕生
#

シーン39
ビリビリ…
武志「えええっ!?これは一体何だ…?」
シーン40
キィィン…シュゥゥゥン!
真珠「りんくかんりょう。」
シーン41
武志「真珠が…剣に!?いったいどうなってるんだ!?」
真珠「いそぐべきだ、にんげん。てきがきづいた。けんをそらにあげ、『えくすちぇんじ』のきーわーどをとなえよ。」
シーン42
武志「こんなのバカみたいだけど……とりあえず、やってみるか! エクス…チェンジ!」
シーン43
ジジジ…
シーン44
ゴォォォォ…!
シーン45
ズバァァッ!!
シーン46
シーン47
武志「えええっ?何だこれ!?この格好は…!?」
「おどろいてるひまはない、にんげん。てきがくる。」
シーン48
???「背教者、確認。任務変更…全滅。」

戦い
#

シーン49
武志「近づいてきた…どうすればいいんだ!?」
「めいはくだ。たたかえ。」
武志「言うのは簡単だが……!」
シーン50
???「全…滅!」
「よけろ、にんげん!」
シーン51
ドガァァァン!
武志「うわっ!」
シーン52
武志「危なっ…! それに、なんだ今の動き!? 信じられない!」
「それが、はいきょうしゃのちからだ。」
「だが、いまは たたかいに しゅうちゅうしろ。」
シーン53
ドンッ!
???「全…」
シーン54
ギュン!
???「…滅!!」
「くるぞ、そらせっ!」
シーン55
ブォンッ!
シーン56
キィィン!!
武志「ぐっ…!受け止めたのに、腕が…しびれて…!」
シーン57
「このままじゃおいつめられる、はんげきしろ、にんげん!」
武志「わ、わかった!えいっ!」
シーン58
シュッ
シーン59
ガキィン!
???「弱い…」
シーン60
武志「はじかれた!?攻撃が通らない…!」
「よわすぎた…それに、けんとけんをぶつけてもだめーじははいらないぞ…」
武志「全力でやってるけど、戦い方なんて知らないんだよ!」
シーン61
???「全……滅!」
「あぶない!きをつけろ!」
バチバチ
シーン62
ゴォンッ!!
武志「うわあああああ!!」

覚悟
#

シーン63
ドゴォォン!!
シーン64
武志「うぐっ…痛い…」
「にんげん、はいきょうしゃじゃなかったら、いまのでしんでいた。どちらにせよ、かちめはうすい。」
シーン65
「そういういみではない。ただ、たたかえないのはじじつだ。」
武志「いや〜、ほんとに励みになるな…何か必殺技とかないのかよ?」
「はいきょうしゃのちからはつよいが、わたしたちはまだきずなをむすんだばかりだ。そのちからをつかえば、おまえのからだはもたない。しぬかもしれない。」
武志「じゃあどうすりゃいいんだよ…死にたくないっての。何か他に手は?」
「…ひとつある。ただ、すうびょうかんはむぼうびになる。」
武志「それが今生の別れってやつかよ…」
シーン66
???「全…滅!」
武志「まて…あそこだ!水道管のそばを歩いてる!なあ、お前、鉄って切れんのか?」
「ほとんどのぶっしつはきれる。」
武志「よし、こうするんだ…」
「…きけんだが、そのはっそうはわるくない。いがいだ。」
シーン67
武志 「成功したら褒めてくれよ。行くぞ!うおおおおお!」
シーン68
武志「ティアアア!」
シーン69
ザシュッ!
シーン70
ブシャアアッ!
???「!!」
「いまよ!にんげん、いったとおりに!」
武志「了解!」
シーン71
ギュイイイイイン
武志「ブレード…」
シーン72
武志「カッター!!」
ズバァン!
シーン73
スパァッ!
シーン74
ピシィ…
シーン75
ズズ…ッ
シーン76
ザーッ…

余波
#

シーン77
武志「信じられない…勝ったんだ…」
「うん…うんがよかった。けど、それもおまえのちえのおかげだ、にんげん。」
武志「ほんとにほめた!?ありがとよ。」
「ひにくにきこえるが…いまはべつのことにしゅうちゅうしたほうがいい。」
シーン78
武志「あれ?剣が…」
シュウウウウウ
シーン79
武志「消えた…?」
「わたしはいつもここにいる。けんのすがたのときは、おまえのいしで だしいれ できる。さやよりも、べんりだろ?それに…」
シーン80
ボウッ
武志「えっ!?なんだこれ!?」
シーン81
フワァ…
シーン82
武志「戻った…いつもの服に…」
シーン83
真珠「いまのきみとのきずなでは、へんしんをつづけるのはきけんだったんだ。」
武志「信じられないと言いたいが…信じるしかないよね。とにかく…」
真珠「どうした?」
武志「質問は山ほどあるよ。さっきの出来事も、お前の任務のことも…」
シーン84
真珠「それはあとだ。だれかがちかづいてる。」
武志「どうして隠れてるの?」
真珠「とずろんていこくのやつらが、まだまわりにいるかもしれない。いまはなにがあったか、しゃべらないほうがいい。またねらわれるぞ。」
武志「はい、はい…わかったよ。今日が良くなることはなさそうだ…」
シーン85
救急救命士「おい、君!大丈夫か?」

出会い
#

シーン86
武志「みんながここに集まった…ほとんどの人は無事なようだ。頬にアザができただけで済んだなんて、信じられない…」
真珠「それもはいきょうしゃのちからの おかげだよ。ちめいしょうじゃないきずは、じかんがたてば なおる。」
武志「便利な力ね…命さえ賭けなければなっ…」
シーン87
武志「あ!蛭川先生だ!蛭川先生!」
シーン88
蛭川源一郎「山背!無事でよかった!研究室で爆発があったと聞いて、心配した。」
武志「先生、ご無事はなによりです。」 源一郎「柴田に何が起こったか知っているか?」
武志「はい…」
シーン89
源一郎「…喪に服すべき時は、やがて来るだろう。今は、何が起こったのかを解明する必要がある。事件の発端は、山背の部署だと聞いていた。何か見えたか?」
武志「え?あ…実は…地震みたいなものを感じて、逃げたんです…何が何だかよくわからなくて…」
シーン90
源一郎「柴田のことを知っているなら、その前に柴田を見たか?彼に何が起こったか見えたか?」
シーン91
武志「ああ…私はちょうど中庭に着いたところで、ちょうど…そこで彼を見ました。」
シーン92
源一郎「すまなかった、山背。尋問みたいになってしまったな。疲れただろう?帰って、少し休め。私はラボを見てくる。被害状況を確認しておきたい。」
武志「はい…ありがとうございます、先生。」

本物の目標
#

シーン93
武志「ああ…なんて日だ!いろんなことがありすぎて…もうヘトヘトだ…」
真珠「ざんねんながら、これでおわりではない。」
シーン94
武志「え?どういうことだ?」
真珠「わたしのにんむ…いや、わたしたちのにんむは、いまはじまったばかりだ。」
シーン95
武志「ちょっと待てって!『任務』って何だよ?しかも『私たち』って…どういう意味だ!」
真珠「とずろんていこくをたおす。」
武志「……トズロン帝国?」
真珠「かんたんにいえば、いじげん にそんざいする、ぎじゅつてきに こうどなていこくだ。じぶんたちをいじするために、ほかのせかいをくいものにしている。だが、せいふく にちからだ けでなく、さくりゃくやぼうがい、いんぼうをこのむ。そして、ごらんのとおり…いま、ちきゅうをねらっている。わたしたちは、それをふせがなければならない。」
武志「また『私たち』って言ったな……!なんでだよ、なんで俺が巻き込まれるんだよ!」
真珠「あなたは、わたしをにぎった。そして、はいきょうしゃ のちからを てにいれた。――むかし、トズロンていこくと たたかった せんし。そのせんしは、じぶんのいしきをけっしょうかし、わたしをうみだした。そして、そのちから をつぐ にんげんをさがすため、わたしをうちゅう におくりだした。でも、そのせんしは、たたかいをおわらせることができなかった。だから、いま、たおさなければならない。」
武志「……だからって私には関係ない!ひとりで帝国に立ち向かうなんて、最初から無理だろ!」
シーン96
真珠「それでも、もはや もどることはできない。おまえがわたしをてにしたしゅんかん、わたしたちはつながった。そしてこのきずながきれるのは、にんむがしゅうりょうするか、おまえがしぬときだけだ。それに…しんりゃくは すでに はじまっている。たたかういしのあるなしにかかわらず、それはすすむ。そして、それがせいこうすれば、ちきゅうじょうのせいめいは、ほろびるとよそくできる。にんげん、おまえのあいするものたちがどうなるか…かんがえたことはあるか?」
武志「……くっ、逃げ場なし、かよ。にしても……」
真珠「はいきょうしゃ の ちからを なめるな。おまえは、もっともっとつよくなれる。それは、じじつだ。もちろん、じぶんをころしてはいけない。」
武志「……もういい!わかったよ、わかったってば!選べないんだろ?」
シーン97
真珠「ときにりせいてきにもなれるとは、にんげん…いがいだった。」
武志「『人間』じゃなくて、名前で呼べよ!私にはちゃんと名前がある。武志、山背武志だ!」
真珠「たけしか…おぼえてる。」
シーン98
武志「……で、お前には名前があるのか?」
真珠「ない。ひつようないから。」
武志「……だったら、今からはある。どうせこれから一緒なんだから――お前の名前は『相棒』だ。」
相棒「そういわれても…いみはないけど……おまえがのぞむなら。」
シーン99
武志「ったく……あ!インターホン!まやに違いない!おい、早く隠れろ!」
相棒「りょうかい。」
シーン100
まや「先輩!大丈夫!?怪我してない!?」
シーン101
武志「あ、まや。私は大丈夫だよ。正直、何も起こってな――」
シーン102
まや「『何も起こってない』わけないでしょ!お父さんから聞いたんだよ!?本当に心配したんだから!ねぇ、何があったの?」
シーン103
武志「うーん…正直よく分からなくてさ。爆発音がして、急いで外に逃げたってだけで…」
シーン104
まや「先輩。」
シーン105
武志「…何?」
まや「そういうの、嘘って言うんだよ。顔に書いてある。本当のこと、ちゃんと話して?」
シーン106
武志「……はぁ。仕方ないな。相棒、出てきてくれ。」
シーン107
相棒「たけし、ひみつをまもるのがほんとうにへただね。」 まや「えっ?ええええぇぇぇ!?」

信じられない真実
#

シーン108
まや「ト…ズ…ロン…帝国?いやいや…正直、先輩が言わなかったら、絶対信じてなかったよ。こんなの、現実じゃないって。」
シーン109
武志「信じがたくても、これが現実だ。そして今、私は…この問題に立ち向かわなきゃならない。」
シーン110
まや「…アイツら、よくも先輩を…許せない…!あたしがその場にいたら、ぶっ飛ばしてたのに!」
シーン111
相棒「まや、そのきもちはありがたいが、 それができるのは はいきょうしゃ だけだ。」
まや「…だからこそ、先輩を守って。あたしの代わりに。」
相棒「もちろん、よろこんで。」
まや「ほんと、不思議な存在ね、あなたって。」
シーン112
相棒「そういわれても…わたしは、ただの きおくのひかり だ。」
まや「…じゃあ、ピカちゃんだね。」
武志「……は?」
シーン113
相棒「ぴかちゃん?それは、どういういみ?」
まや「光ってるから、ピカちゃん。ダメ?」
相棒「…すきに よべ。」
シーン114
武志「……やれやれ、静かな日常は、もう戻ってこないかもな。」

影に潜む存在
#

シーン115
シーン116
???「ほう……面白い。背教者が現れたか。連中はとうに滅んだと思っていたが……まあ、どうでもいい。何も変わらん。」
シーン117
???「愚か者め。トズロン帝国に刃向かうとは……過去の反逆者どものように、叩き潰される運命だ。」
シーン118